国内のビジネスコンテストに構造的に不足する「グローバルで勝てるか」を判断する審査視点を、海外VC型・現地事業家型・グローバルCTO型という3つのSEGTペルソナで補う設計を、ロードマップとしてご紹介します。
国内のビジネスコンテストには、決定的に足りていない審査視点がある。
グローバル審査設計の3要素 ── SEGTペルソナで「いないなら、埋める」
国内のビジネスコンテストやアワードでは、「グローバル市場で勝てるか」を的確に判断できる審査員が構造的に不足しています。海外投資家の目線を持つVC、現地事情に通じた事業家、国際水準の技術審査ができるCTO──いずれも1回のコンテストのために確保するのは容易ではありません。eval000ではこの構造的な不足を、SEGTペルソナという設計で埋めるアプローチを検討しています。本記事では、現在ロードマップとして進めている「グローバル審査設計の3要素」の考え方を紹介します。
「グローバルで勝てるか」を判断できる審査員は、国内に十分いない
国内のビジネスコンテストの審査員構成を見ると、大手メーカーの事業開発担当者、地域金融機関の担当者、行政系支援機関の審査委員など、「国内での事業性」を的確に判断できる方々が中心になっています。一方で、「海外市場でどこまでスケールできるか」を投資家の目線で判断できる審査員は、多くの場合、審査員構成に含まれていません。
これは審査員個人の能力の問題ではなく、構造的な制約です。海外投資家としての実務経験を持ち、かつ1回のコンテストのために稼働できる人材は、国内では絶対数が少なく、コストも高くなります。結果として、「グローバル市場で競争力のある事業」を審査目的(外生の原理N)に掲げていても、それを判断できる視点が審査員構成に組み込まれていない、というギャップが生じます。
- 実務派実績・数値根拠を重視
- 革新派新規性・独創性を重視
- バランス派全評価軸を均等に重視
- 海外VC型グローバル市場・投資家視点
- 現地事業家型現地市場・商習慣
- グローバルCTO型国際水準・技術実現性
N(外生の原理)を「グローバル市場で競争力のある事業」と定義する以上、この軸を審査員構成に組み込むことが設計上の前提になります。eval000ではこの軸を、SEGTペルソナという形で審査プロセスに実装することを検討しています。
3つのアーキタイプで、欠けている視点を審査プロセスに埋め込む
グローバル視点を持つ審査員を毎回確保するのが難しいのであれば、その視点をペルソナとして設計し、審査プロセスに組み込むという発想がSEGTペルソナのアプローチです。現在検討している構成は、次の3つのアーキタイプです。
これらは、外生の原理Nが「グローバル市場で競争力のある事業」と定義されているときに、SEGTの収束計算に加わる評価軸です。ペルソナ構成が変われば、収束計算が導くV*(標準評価)の収束点も当然変わります──前回の記事で見た通り、収束計算そのものよりも、その計算が拠って立つ評価者集団をどう設計するかが問われるということです。
「代替」ではなく「補完」──最終判断は人間審査委員長が行う
誤解のないように明確にしておきたいのは、SEGTペルソナは実在の海外VCの目利きそのものではないということです。海外投資家としての実務経験や人脈、現地の生々しい情報は、AIペルソナが完全に代替できるものではありません。SEGTペルソナが担うのは、審査員構成に構造的に欠けている視点を、設計として審査プロセスに組み込むことです。
この位置づけは、「評価の自動運転は、いま何合目か」ブログ記事でご紹介したSAE J3016準拠の自動化レベル定義に当てはめると、eval000 Essentialが担うLv4の範囲内にあります。人間がN(外生の原理)とルーブリックを設計し、eval000が一次評価から収束計算までを自動完結し、人間が収束結果を最終確認する──グローバル審査においても、この構造は変わりません。
3つのペルソナを追加するのは、あくまで同一の審査チーム(評価者集団)の構成を広げることです。異なる国の審査委員会同士が同じ標準評価に収束するかどうかは別の実証研究テーマであり、今回の3要素とは区別して扱っています。
現在ロードマップとして取り組んでいること
国際展開を見据えたコンテスト・アワードのご担当者様へ
グローバル審査設計は現在ロードマップとして検討を進めています。貴社の審査ニーズをお聞かせいただければ、設計に反映させていただきます。
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